猫のお友達
我が家の猫たちは家と外とを自由に行き来する幸せ野放し飼いだ。
好きな時に好きな場所で狩りをしたり昼寝をしたり、家に戻って
ご飯やおやつを食べたり気ままに過ごしている。
トイレも外で済ませてくれるので同居人にはありがたい。
たまに困るのは外からお友達を連れて帰ってくる事だ。
朝、窓を開けっ放しで寝ていると天井を小鳥が舞っていたり、床を子ネズミが
走っていたりするのだ。
『ほら、こんな可愛いの見つけたの。飼っていいでしょ。』
そんな感じで優しく抱っこしながらこちらに訴えるような目つきで鳴いてくる。
学校帰りに子猫を拾ってきた子供に対して
『ウチでは飼えませんよ。さっさと元いた場所に返してらっしゃい。」
そう言う親みたいな感じで
『外のお友達とは外で遊びなさい。』
なんて言いながら大騒ぎで捕まえたり、外に誘導して逃がしたりする。
たまに猫だけ出て行って小鳥やネズミと取り残され”なんだこりゃ状態”に
なる事ある。
外で小鳥やネズミと遊ぶうちに力が入りすぎてお友達が天国に旅立ってしまうと、
猫は勝手なもので知らん顔する。
『ワタシさっきからずっと一人でしたよ。』
そう無言のオーラで主張するのだ。
庭の片隅にシャベルで穴を掘って土葬にするのは私の役目。
どうせなら全部残さず食べましょうよ。