ファーストキャットを偲んで

先日ニュージーランドで37歳の若き女性総理が誕生した。

女性総理はこの国で3人目だが現在世界最年少の女性リーダーである。

 

昨日、このアーダーン首相の愛猫パドルズが交通事故に遭い天に召された。

この猫は首相夫妻が三月に保護施設から引き取ったばかりの若い猫でツイッターの

アカウントも持つ人気猫だった。ファーストレディーならぬファーストキャットの

早すぎる死を悼んで首相夫妻がこの仔を貰った動物の保護施設には1日で十万ドルの

寄付金が集まったそうだ。たかが猫、されど流石はファーストキャットである。

9年ぶりの政権交代が実現したのも案外パドルズが招き猫だったせいなのかもしれない。

 

それにしても我が国の正真正銘のお姫様である愛子さまや、一国の総理になる人の家の猫が元保護猫なのに対して一般庶民はマンチカンだのアメショーだのと言って

血統書付きのお高い猫を競って飼っているのは面白い。

以前見たイギリスのドキュメンタリーに出ていた男爵夫人が

『着る物に10ポンド以上出さないわ。』

そう言ってイーベイで買い物していたのを思い出した。

(しかし彼女が着ると全て高級品に見えていた。)

番組のナレーターが

『男爵夫人は高級ブランドに全く興味を持っていない。それは彼女自身がすでに

ブランドであるからだ。』

そう締めくくっていた。

なんともカッコイイではないか!

せめて自分がブランドじゃない人は内面から溢れ出る品格を持ちたいものだ。