挨拶

昨日ひさしぶりに散歩に出かけた。

丁度近所の学校の下校時間に重なったので沢山の子供達やお迎えのお母様方と一緒に

のろのろと歩くはめになってしまった。

すると、前からやって来た可愛い女子中学生三人組の一人がすれ違う直前に

『こんにちは。』と、声をかけてきたので私も反射的にニッコリ笑って挨拶を返して

通り過ぎると『ほらね。。。』と、少し得意そうに友達に話す少女の声が背中から

聞こえて来たのだ。

知らない人に挨拶をして挨拶がかえって来るかどうか賭けをしていたらしい。

どの子も可愛らしい女の子達だったのできっと誰が誰に挨拶しようと不気味がられる

こともなくちゃんと挨拶はかえってくると思う。

でも自信のない子達はきっと小さな声でごにょごにょっと挨拶するので耳の遠い人

には聞こえないし、目も合わせないから言われた人も独り言でも言ってるのかと無視して通り過ぎてしまわれた経験があったのかもしれない。

それにしても、道で会った知らない人に挨拶しない世の中にどこもかしこもなってしまった。

三十年ぐらい前にオーストラリアの雑誌の読者のページで嘆いている男性の投稿を読んだ記憶が蘇る。

ーーー昔は声をかけなくても目が合えば誰とでもお互いニッコリと微笑みあった。

   しかし最近は若い女性に微笑めば痴漢、子供に微笑めば誘拐魔、お年寄りには

   詐欺師で同じ男性にはゲイと思われて、私は無表情になった。

町の人口が増えると知らない人が増え、おかしな人も紛れ込んでくるのでこんな風に

なってしまうのだろう。

みんながニコニコして軽く会釈を交わせるそんな町が沢山存続してほしい。